猫の耳は、一般的に“レーダー”のように音をキャッチするためのアンテナと呼ばれます。特に外側の三角形の部分(ピナ)は、音を集めて方向を正確に分析する役割があります。
猫は耳を 180度近く回転 させることができ、左右別々に動かせます。
これにより、複数の音が同時に聞こえていても、それぞれの方向を特定できる高精度な仕組みになっています。
飼い主の帰宅音や、小さな虫の羽音まで即座に察知できるのは、この高性能な“方向感知能力”のおかげです。
猫は人間の約2倍の可聴域を持つ|どこまで聞こえている?
猫の耳は、音の聞こえる範囲(可聴域)が非常に広いのも特徴です。
- 人間の可聴域:20Hz〜20kHz
- 猫の可聴域:48Hz〜85kHz
特に高音に強く、ネズミや小動物の発する高周波音を聞き取れるよう進化しています。
おもちゃの「カシャカシャ音」やビニール袋の音に敏感に反応するのもこのためです。
また、猫は 小さくても規則的な音より、微細な変化のある音に反応しやすい とされ、獲物を捕える能力と深く関係しています。
耳の動きで猫の感情がわかる|サイン別に解説
猫の耳はコミュニケーションにも使われています。耳を見れば、ある程度の感情のヒントがわかるのです。
■ 前向き
獲物・気になる音・好奇心が高まっている状態。遊びたいときにもよく見られます。
■ 横向き(飛行機耳)
ストレス、驚き、不安を感じているサイン。小さな子どもが近づきすぎたときなどに見られます。
■ 後ろ向き
警戒モード。怒り・恐怖・緊張のサインで、ケンカの前の姿勢として現れます。
■ 片耳だけ動く
周囲の音を分析している状態。眠っているように見えても、実は環境を常にチェックしています。
猫の耳は体温調整にも使われる|暑さに強い理由
猫は砂漠出身の動物がルーツであり、耳は 放熱器官 としても重要な役割を持っています。
特に耳が大きく薄い品種(オリエンタル系など)は、耳から熱を逃がすことで体温を調整しています。
夏場に耳が少し熱く感じるのは、体温調整のために血流が増えている証拠。
逆に冬場は耳が冷たくなりやすく、寒さに弱い子の場合はブランケットや暖房環境を整えると快適に過ごせます。
耳の構造はとても繊細|お手入れのポイント
猫の耳は繊細なため、むやみに掃除しすぎると逆効果です。
基本的には自分でキレイにしますが、以下のような場合は注意が必要です。
- 黒い耳垢が多い
- 耳をしきりに掻く
- 傾けたままでいる
- 独特のにおいがある
これらは 耳ダニ・外耳炎 の可能性があり、早めの受診が安心です。
家庭でのケアは「月1回、汚れチェック」「ティッシュで外側を軽く拭く程度」にとどめましょう。
綿棒を奥まで使用すると、逆に汚れを押し込み危険です。
まとめ|耳は猫の生活を支える“万能器官”
猫の耳は、
- 高精度なレーダー機能
- 広い可聴域
- 感情表現
- 体温調整
と、多くの役割を担う優れた器官です。
猫が耳を動かすたびに、周囲の環境を細かく分析しながら自分を守り、快適に過ごせるよう調整しています。
あなたの愛猫がどんな気持ちで耳を動かしているのか、ぜひ日常の中で観察してみてください。
飼い主とのコミュニケーションがより深まり、健康管理にも役立つはずです。


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